下北沢~さまよう僕たちの街~/藤谷 治

おはようございます。とーんです。

さあ今回は【趣味日記】の2本目の記事です。
読んだ本の題名は、記事のタイトルにもなっている通り、下北沢~さまよう僕たちの街です!

この本と出会ったきっかけは高円寺です。

友達と高円寺で遊んでいるときに、ふと立ち寄った古本屋で見つけました。
古着が好きな僕にとって「下北沢」「高円寺」はとても好きな街で、つい購入してしまいました。

そんな出会いをしたこの本の紹介をしていこうと思います。

下北沢

と、その前に。
みなさんは「下北沢」と聞いて何を思い浮かべますか?

古着、演劇、サブカルなどでしょうか?

古着を着ている個性的なファッションの人を「下北沢系」と呼ぶくらいには、下北沢=古着のイメージが根強いのではないでしょうか?また、下北沢の劇場は名俳優の登竜門とされています。「本多劇場」という小さな劇場で毎日のようにお芝居が開催されています。

そんな独特な街、下北沢を舞台に繰り広げられるラブストーリーです。

あらすじ

さっそくこの本のあらすじについて書いていこうと思います。

主人公の勇は下北沢で「箱貸し」を営んでいます。お店の常連客の翻訳家・桃子さんに恋をし、変わり者の詩人・土蔵真蔵(別名ディランヴィアン)にとことん付きまとわれる…という騒がしさと穏やかさが入り混じった日常を描いたラブストーリーです。

主人公の勇は下北沢で「箱貸し」を営んでいます。
みなさんは「箱貸し」という職業に耳馴染みがあるでしょうか?
「箱貸し」とは辞書の言葉を引用すると”店がテナントに売り場としてのショーケースのスペースを賃貸するサービス”のことです。

勇はサラリーマンを辞め、「箱貸し」を営み、お金に余裕がないながらも日々を楽しみながら暮らしています。
誰からも愛される性格を武器に、下北沢独自の人間関係を築き、日々いろいろな人と関わっています。

下北沢という独特な街を心から愛した勇も生き様はとてもかっこいいです。

桃子さんに恋をし、いざデート。果たして告白をするのか。付き合うのか。
続きはぜひ本編をご覧ください。

桃子

勇のお店の常連客で、このお話のヒロインです。
ヒロインといっても少女漫画のようなものではなく、「下北沢の日常」の中にある恋愛模様を担っているヒロインです。
翻訳家ということもあって、英語がペラペラなのですが、英語ができると人から思われる子ことがどうも苦手で、人間関係の葛藤などもこの話には描かれておりこのストーリーの見所です。

勇とデートに行き、様々なことが起こります。
果たして勇の恋は実るのでしょうか?

土蔵真蔵

この話の裏主人公といってもいいでしょう。

まず読み方がわかりませんよね。少し勘のいい人なら気付くのではないでしょうか?
「ドグラ・マグラ」と読むことに…
「ドグラ・マグラ」は日本探偵小説三大奇書に数えられている小説で、それを文字ったと予想したのではないでしょうか。

しかし残念ながら違います。「土蔵真蔵」と書いて「どぞう しんぞう」と読みます。
彼は変わり者の詩人で、もちろんペンネームです。

以前はとても有名な詩人だったのですが。とある事件をきっかけにすべてを失ってしまい、今では下北沢を浮浪する嫌われ者の詩人になってしまいました。そんな彼は勇を振り回します。とことん振り回します。それを嫌がる勇も次第に振り回されている理由がわかってきて…

続きはぜひ本編でお楽しみください。

最後に

ざっと主要人物ごとにまとめてみました!一人一人キャラ立ちがしっかりしていて、関係性も練られていて…

こんなに独特なストーリーはなかなかないと思います。
下北沢の駅の周りの風景が事細かに描かれているので、下北沢を訪れたことがある人ならば、風景を思い出しながら読み進めることができるはずです。

最後に土蔵真蔵が最後に残した詩を記してこの記事を終わろうと思います。

夜になっても
しばらくのあいだ人間は
生きている。
九月
夕焼けが美しい。
           (これが限界)
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